kudu革をご存知でしょうか?
アフリカに生息する野生種のみの動物 kudu (クドゥー)
クルクルした角(ツノ)が印象的な鯨偶蹄目ウシ科ブッシュバック属
野生生息のみの革なのでキズや凹み、穴も多く付いています。
日本ではイギリスのリーズにある老舗タンナー チャールズ・F・ステッド社が製造する両面使いができる吟付きスエード革が輸入されてます。
日本の革職人さんたちはkudu革の傷や凹みを生かしたワイルドなスエードとは逆の面をバッグや財布として作る人が多いです。
あんなに素敵なスエードなのに、、、。
僕がkudu革に出会ったのはある革職人さんが作ったサコッシュでした。 とても艶やかな触り心地の良いスエード感と起毛の長さが触ったことにより模様となる表情に感動しました。 そして革の厚みのせいでもっちりと弾力も感じました。
そんな高級スエードをある女性は「世界のスエード」と評してます。まさにその通り♪
まず最初に作ろうとしたのが『3』をイメージしたバッグ。
3が転んだようなフォルム。 STORESのタイトル画像3枚目ですね。

次の作品たちは通帳ケースやポーチ、サコッシュやポシェットなど丁寧に、、丁寧に作ってきました。 そんなkudu革が購入できなくなりそうです。 購入できないは違いますね、、、とてもキレイなkudu革が見つからず購入できそうにない、、、が正解。 傷や穴、凹み、そして血筋を避けてバッグを作れるだけのkudu革が自分の目で確かめて入手困難です。
今年に入り、しばらく保管していた肩ショルダーバッグたちが全て購入されました。自分の手元に在庫がゼロになりました。 しばらくの間「こんなに素敵なのになんでだろう?」と保管してることに嬉しさを感じてましたが「無くなってみると寂しい、、、」。 作りたくても作れない、、、。
昨日、最後のRIDGI(リッジ)が購入されましたので「もう作ることが出来ないかもしれない」のでご紹介しておきます。 おしゃれなブラック(BLACK)、カフェオレのようなストーン(STONE)、とても人気な秋色オータムスパイス(AUTUMN SPICE)と作ってきました。どれもお気に入りのカラー。
リッジ(RIDGI)は光の加減で表情豊かな色合いを見せてくれます。
最後の在庫ということもあり思い出に写真を撮っておきました。
まず最初の撮影場所は少し薄暗い廊下の明かりです(背景は自分で塗った珪藻土)
発送前なのでキレイにブラッシングしてあるのでスエードの美しさが伝わると思います。
バッグのフォルムも『3』のイメージは残して作った作品です。ジッパーを閉めたときにジッパーが隠れてしまうのもカワイイ。リッジブラウン、、、とてもステキですね。





白色灯の部屋ではビターチョコレートのような大人カラーに。
リッジ(RIDGI)は面白くて魅力的なスエードです。



そして、過去の作品をご紹介。
ブラックは数多く作りました。型紙を何回も作り直す作業を繰り返してたので微妙にサイズ違いが存在してます。 オータムスパイスは最近も東京、大阪と探しましたが各店全ての在庫に気に入る色やスエード面はありませんでした。 ストーンも同じくです。 こんな上質な素敵なスエードのkudu革はとても希少なんだと実感してます。 (画像をタップすると一枚づつ見れます)




kudu革は同じカラー表示でも製造ロッドでだいぶ色が違います
特にSTONE(ストーン)は全く違う色の場合があります。カフェオレ、黄色味かかったベージュ、灰色など。 カフェオレはとても好評でした。 BLACK(ブラック)も炭のような黒や濃いグレーのような黒もありました。 カラーに関してとても難しい革でありスエード(起毛)の長さや滑らかさも「上質なスエードには運が良くなければ出会えない」革です。
購入された皆さま、、、 どうか雨や水滴をスエード面に付着させないように気をつけてください。 雨シミのようなドット柄が着いたら取れなくなってしまいますので。
また運命的な出会いがあれば作りたいと思ってます♪
ピンバック: kudu革でスマートキーケースを作ってみた | 寫眞の音 Rolleiflex Photography